Magic xpiトレーニングテキスト
3. Magic xpi のインストール

3.1 8dot3nameの有効化

  • Magic xpi をスペースを含むフォルダにインストールする際は、8dot3nameサポートを有効にしておかなければなりません。
  • Dドライブなど、Windowsがインストールされているドライブ以外では、8dot3nameサポートが無効になっている場合があります。
  • 次ページに示す fsutil コマンドを使用して、xpiをインストールするドライブの8dot3nameが有効かどうかを調べ、無効となっている場合は有効化します。

8dot3nameの有効化

 

xpiをdドライブにインストールする場合のコマンドの実行例

目的 コマンド
状態を調べる fsutil 8dot3name query d:
有効化する fsutil 8dot3name set d: 0

※別のドライブにインストールする場合は、ドライブレターを変えてください。

8dot3nameを有効化した後は、必ずOSを再起動してください。

 

 

 

3.2 .NET Frameworkの確認

【レジストリの確認】

  • xpiをインストールするマシンには、.NET Framework 4.xがインストールされている必要があります。レジストリエディタで下記のキーのReleaseのDWARD値を確認します。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Full

レジストリの確認

 

【.NET Frameworkのバージョン確認】

.NET Frameworkのバージョン確認

3.3 IISの有効化

【クライアントOSの場合】

  • コントロールパネルの「Windowsの機能の有効化または無効化」より、「インターネット インフォメーション サービス」配下の下記項目に全てチェックを入れます。

IISの有効化

 

【サーバOSの場合】

  • サーバーマネージャーの「役割と機能の追加」より、「Webサーバー(IIS)」配下の下記項目に全てチェックを入れます。

サーバOSの場合

3.4 内部データベースのインストール

  • xpiが動作するためには内部データベースが必要です。
  • xpiのインストーラには内部データベースが同梱されておらず、xpiをインストールする前に下記のいずれかのDBMSをインストールしておく必要があります。
DBMS Version 備考
Microsoft SQL Server 2008(R2)、2012(R2)、2014、2016、2019 無償版 Express Editionでも可
Oracle 11g、12c、18c、19c 無償版 Express Editionでも可

3.5 Javaのインストール

  • 以前のバージョンのxpiのインストーラにはJDKが同梱されおり、xpiのインストール時にJDKも一緒にインストールされていました。
  • Javaの有償化に伴い、xpi 4.13のインストーラにはJDKが同梱されなくなったため、xpiをインストールする前にJDK 8.0の32bit、64bitを両方インストールしておく必要があります。
  • 下記のOpenJDKディストリビューションのいずれかをインストールします。
ディストリビューション Version
Open JDK Java 8 262
Zulu JDK Java 8 265
Zulu JDK Java 8 262
Oracle JDK Java 8 241
Amazon Corretto Java 8 262

※Oracle Java version 1.8 update 261はサポートされていません。

 

【Amazon Correttoのインストール】

  • ここでは、Amazon Corretto 8.262.10.1をインストールします。

Amazon Correttoのインストール

 

 

3.5 Javaのインストール32bit版

【初期画面】

  • ダウンロードした32bit版のmsiファイルをダブルクリックし、インストーラを起動します。

Javaのインストール 32bit版

 

【機能の選択】

  • インストールする機能と、インストール場所を指定します。

機能の選択

 

【インストール内容の確認】

  • 「Install」ボタンを押してインストールします。

インストール内容の確認

 

【インストール完了】

  • 「Finish」ボタンでインストールを完了します。

インストール完了

 

3.5 Javaのインストール64bit版

【初期画面】

  • ダウンロードした64bit版のmsiファイルをダブルクリックし、インストーラを起動します。

Javaのインストール 64bit版

 

【機能の選択】

  • インストールする機能と、インストール場所を指定します。

Javaのインストール 64bit版_【機能の選択】

 

【インストール内容の確認】

  • 「Install」ボタンを押してインストールします。

インストール内容の確認

 

【インストール完了】

  • 「Finish」ボタンでインストールを完了します。

インストール完了

3.6 Magic xpi のインストール

【注意事項】

  • Magic xpi のインストールは管理者権限を持ったユーザで行ってください。
  • 過去バージョン(例えばMagic xpi 4.9)とMagic xpi 4.13は同一筐体にインストールできますが、同時に実行することはできません。
  • 同一筐体に複数バージョンのMagic xpi をインストールすることは推奨しておりません。
  • 過去バージョンがインストールされている場合は過去バージョンをアップグレードするのではなく、
  • 過去バージョンをアンインストールしてから、Magic xpi 4.13をインストールするようにしてください。

Magic xpi のインストール

 

【初期画面】

  • setup.exeをダブルクリックし、Magic xpi 4.13インストーラを起動します。

Magic xpi のインストール_初期画面

 

【Magic xpi ソフトウェア使用許諾契約】

  • ソフトウェア使用許諾契約書の内容を確認し、同意します。

Magic xpi のインストール_Magic xpi ソフトウェア使用許諾契約

 

【インストール先の選択】

  • インストール先のフォルダを選択し、アプリケーションを使用できるユーザを指定します。

Magic xpi のインストール_インストール先の選択

 

【インストールタイプの選択】

  • 「標準」を選択すると全機能がインストールされます(推奨)。
  • 「カスタム」を選択するとプログラムフォルダ名を変更したり、機能を制限できます。

インストールタイプの選択

 

【プログラムフォルダの選択】 ※インストールタイプ「カスタム」選択時

  • プログラムフォルダ名を変更できます。

プログラムフォルダの選択

 

【機能の選択】 ※インストールタイプ「カスタム」選択時

  • 下表を参照してインストールする機能を選択してください。
  • 内部DB、GigaSpaces、Serverは必ずインストールする必要があります。

機能の選択

 

機能 説明
内部DB xpiが内部的に使用するデータベース
GigaSpaces メッセージングミドルウェア
Server xpiサーバ(実行エンジン)
Studio xpiスタジオ(開発ツール)
Monitor Magicモニタ(監視ツール)
xpi Web Server Webサービスサーバ

xpiでWebサービスを使用する場合は選択

Sample Projects xpiのサンプルプロジェクト
Requesters HTTPライブラリ

xpiでHTTPコンポーネントを使用する場合は選択

 

【xpiシステム構成】

  • 「システムのキャパシティ、またはサイズ」ドロップダウンリストから、定義済みの構成である「開発(小)」、「本番(中)」、「本番(大)」のいずれかを選択します。
  • 開発マシン カスタマイズ」にチェックをつけて、各項目を手動で設定することもできます。

設定方法の詳細については、アドバンスド開発ガイド(※)を参照してください。
※ <xpiインストールフォルダ>\Help\Magic xpi 4.x – Advanced Deployment Guide.pdf

xpiシステム構成

 

【内部データベースの選択】

  • 内部データベースを作成するDBMSを選択します。
  • インストール時に作成する場合は「…今作成しますか?」にチェックを入れます。

内部データベースの選択

下記名称の内部データベースおよびテーブルが作成されます。

【内部データベース】

MGXPI413

【内部テーブル】

ifs_actlog

ifs_ods

mapper_locking

※内部データベースは、インストール後に作成されるsqlファイルを

用いて後から作成することもできます。

※再インストール時など、内部データベースを作成せずにインストールを

進めることもできます。

 

【内部データベース設定 – MSSQLの場合 – 】

  • サーバ名と認証情報を入力します。
  • Windows認証の場合は、Windows認証にチェックを入れます(ユーザ名/パスワードは非活性)。
  • SQL Server認証の場合は、Windows認証のチェックを外し、ユーザ名/パスワードを入力します。

内部データベース設定 – MSSQLの場合 -

サーバ名は「<コンピュータ名>\<インスタンス名>」の形式で指定します。

MSSQLの既定のインスタンスを使用している場合、<インスタンス名>は省略できます。

MSSQL Expressのデフォルトのインスタンス名は「SQLEXPRESS」です。

【一般的な設定例】

 MSSQLの場合

  →「<コンピュータ名>」

 MSSQL Expressの場合

  →「<コンピュータ名>\SQLEXPRESS」

 

【内部データベース設定 – Oracleの場合 – 】

  • tnsnames.oraに定義したネットサービス名と認証情報を入力します。

内部データベース設定 – Oracleの場合 -

 

【JDKフォルダの選択】

  • 事前にインストールした32bit、64bitそれぞれのJDKフォルダを選択します。

JDKフォルダの選択

 

【インストール内容の確認】

  • インストール内容を確認し「次へ」ボタンを押します。

インストール内容の確認

 

【インストール完了】

  • インストールを完了します。

インストール完了

 

【MSSQLのWindows認証を使用する場合の追加設定】

  • 内部データベース設定(P.34)でWindows認証を選択した場合、テーブルの作成に失敗し、インストール完了画面の直前に、下記のようなエラーが表示されます。
  • このエラーが表示された場合、Management Studioでテーブル作成スクリプトを手動で実行します。

   (1) <xpiインストールフォルダ>\DB\MSSQL\Standard\ms_std_create_tables.sql

   (2) <xpiインストールフォルダ>\DB\MSSQL\Enterprise\ms_ent_create_tables.sql

   ※ SQL Server Enterprise Editionの場合は(2)を、それ以外のEditionの場合は(1)を実行

MSSQLのWindows認証を使用する場合の追加設定

テーブル作成スクリプトの9行目「USE $(DB_NAME)」を「USE MGXPI413」に修正し最終行の「exit」は削除してからスクリプトを実行してください。

 

  • 内部データベースへの接続方法をWindows認証に変更します。
  • <xpiインストールフォルダ>\Runtime\Config\datasource.xmlを下記のように編集します。

 ※ datasource.xmlの2行目~66行目はコメント行です。67行目~74行目の部分を編集します。

MSSQLのWindows認証を使用する場合の追加設定

3.7 ライセンスファイルの配置

  • 弊社が発行したライセンスファイル「License_xxxxxxx.dat」を「License.dat」に改名します。
  • 「License.dat」を「<Magic xpiインストールフォルダ>\Runtime\Magic xpa\」に上書きコピーします。
  • 上書きコピーする際は、下記のソフトウェアおよびWindowsサービスを停止してください。

    ※「License_xxxxxxx.dat」の「xxxxxxx」はお客様固有のシリアル番号です。

ソフトウェア Magic xpi スタジオ
Magic モニタ
Magic xpi サーバ
Windowsサービス Magic xpi 4.13 GSA
Magic xpi 4.13 Monitor Display Server
Magic xpi 4.13 Debugger
Magic xpi 4.13 Soap Service

3.8 Hot Fixの適用

【Hot Fixのダウンロード】

  • 弊社サポートサイトよりHot Fixをダウンロードします。

https://esupp.magicsoftware.co.jp/MGSys/ES/mgrqispiES.dll?appname=eSupport&prgname=Password&arguments=-N001

Hot Fixのダウンロード

 

【Hot Fixの適用方法】

  • Hot Fixの適用方法はインストーラ形式のものと、ファイルを上書きコピーするものがあります。
  • ダウンロードページの説明に従い、適用してください。
  • Hot Fixを適用する際は、下記のソフトウェアおよびWindowsサービスを停止してください。
ソフトウェア Magic xpi スタジオ
Magic モニタ
Magic xpi サーバ
Windowsサービス Magic xpi 4.13 GSA
Magic xpi 4.13 Monitor Display Server
Magic xpi 4.13 Debugger
Magic xpi 4.13 Soap Service

 

【Hot Fix適用時の注意事項】

  • 新しいHot Fixの提供は、Magic xpi サポートニュース(メール)にてお知らせします。
  • 提供されたHot Fixは必ず適用するようにしてください。
Hot Fixの提供は、

①前HotFix公表からの差分ファイルのみの提供の場合

②前HotFixの修正ファイルを含めて提供される場合

の2通りあります。

念のため、全てのHotFixを順々に適用することをおすすめします。

3.9 IISの設定

  • Magic xpi 4.13 では、IISの機能を使用してHTTPトリガーの機能を提供しています。
    Magic xpi 4.13 インストール後、IISの設定の確認をします。
  • コントロールパネル > 管理ツールを起動します。

IISの設定

 

  • インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャーを起動します。

IISの設定

 

  • 左ペインで「サーバホーム/サイト/Default Web Site/Magicxpi4.13」を選択します。
  • 中央ペインの「ハンドラーマッピング」をダブルクリックします。

IISの設定

 

  • 中央ペインで「MgWebRequesterHandler」を選択します。
  • 右ペインの「機能のアクセス許可の編集」を開き、アクセス許可すべてにチェックを入れます。

IISの設定

3.10 内部データベースの設定

【MSSQLの場合】

  • 内部データベースとして MSSQL を使用する場合、Magic xpi 4.13 のインストール後、「SQL Server 20XX 構成マネージャー」を使用して以下の設定を行う必要があります。
  • SQL Server ネットワークの構成 > MSSQLSERVER(※Express Editionの場合はSQLEXPRESS)のプロトコル:TCP/IP を有効にします。
  • TCP/IP のプロパティ画面:IP アドレスタブ内の IPAll にTCPポート「1433」 を設定します。

内部データベースの設定

 

【Oracleの場合】

  • 内部データベースとして Oralce を使用する場合、Magic xpi 4.13 のインストール後、JDBCドライバ(jarファイル)を下記フォルダにコピーする必要があります。
       <xpiインストールフォルダ>\Runtime\java\DatabaseDrivers\

Oracleの場合

3.11 環境変数の設定

【環境変数Pathの順序変更】

 ・システム環境変数Pathに指定するパスの順序を下記の通り変更します。

環境変数Pathの順序変更

順序 パス 説明
1 <xpi インストールフォルダ>\Studio\Extensions\Application xpiインストール時に追加されるパス
2 <xpi インストールフォルダ>\Runtime\jdk8x86\Bin

 

【環境変数JAVA_HOMEについて】

  • xpiをインストールしたマシンでは、システム環境変数JAVA_HOMEは設定しないようにします。
  • システム環境変数JAVA_HOMEが設定されていると、Magicモニタはそのパスを参照するため、もし設定する場合は、インストール時に指定したJDK(64bit)のパスを指定してください。
No xpiの動作 参照するJAVA_HOME
1 xpiサーバ実行時 magic.iniで定義されているJAVA_HOME(インストール時に指定したJDK(64bit)のパス)
2 xpiスタジオデバッグ時 magic.iniで定義されているJAVA_HOME(インストール時に指定したJDK(64bit)のパス)
3 Magicモニタ使用時 システム環境変数JAVA_HOMEが定義されていれば、そのパス

定義されていなければ、インストール時に指定したJDK(64bit)のパス

3.12 Windowsサービスの起動とGigaSpacesの確認

【Windowsサービスの起動】

  • Magic xpi に関連するWindowsサービスを起動します。

Windowsサービスの起動とGigaSpacesの確認

Windowsサービス 役割
Magic xpi 4.13 GSA GigaSpacesのサービス。他のサービスは、このサービスが起動していることが前提
Magic xpi 4.13 Monitor Display Server Magic モニタを使用する際に起動が必要
Magic xpi 4.13 Debugger Magic xpi スタジオでデバッグする際に起動が必要
Magic xpi 4.13 Soap Service xpiでWebサービスを提供する際に起動が必要

 

【Windowsサービスのログオンアカウント】

  • 前頁のMagic xpi に関連するWindowsサービスのログオンアカウントはデフォルトで「ローカルシステムアカウント」となっています。
  • Magicモニタのサービス「Magic xpi 4.13 Monitor Display Server」のログオンアカウントは、Windows Server 2016など一部のサーバOSにおいては、デフォルトのローカルシステムアカウントでは権限が足りず、 Magic モニタ表示時にエラーが発生することがあります。その場合は、管理者権限を持ったアカウントに変更してください。
  • Magic xpi で共有フォルダにアクセスする際は、GigaSpacesのサービス「Magic xpi 4.13 GSA」のログオンアカウントを、共有フォルダへのアクセス権を持ったアカウントに変更してください。

Windowsサービスのログオンアカウント

 

【GigaSpacesの実装状況の確認】

  • デスクトップのショートカットから「GigaSpaces – UI」を起動します。
  • GigaSpacesが正常に起動していないと、デバッグやモニタからの実行ができません。

GigaSpacesの実装状況の確認

下記6つのコンポーネントが表示されていることを確認します。
・gsc(MAGIC_INFO)
・gsc(mirror-service)
・gsc(MAGIC_SPACE)
・gsa
・lus
・gsm※「開発(小)」でインストールした場合
※順序は上記と異なる場合があります。
  • 内部DBとしてMSSQLを使用している場合、Windowsのファイアウォールの設定によっては、MSSQLが使用するTCPポート「1433」の通信がブロックされ、GigaSpaces – UIにおいてMAGIC_INFOが表示されないことがあります。
  • MAGIC_INFOが表示されない場合、次頁の手順に従って、TCPポート「1433」の受信の規則や送信の規則を作成し、TCPポート「1433」の通信ができるようにしてから 「Magic xpi 4.13 GSA」サービスを再起動してみてください。

 

【受信の規則の作成例】

  • コントロールパネル > 管理ツール > セキュリティが強化されたWindows Defenderファイアウォールの左ペインの「受信の規則」を選択し、右ペインの「新しい規則」をクリックします。

受信の規則の作成例

 

【規則の種類】

  • 規則の種類として「ポート」を選択し、「次へ」ボタンを押します。

規則の種類

 

【プロトコルおよびポート】

  • 「TCP」プロトコルの「1433」ポートを指定し、「次へ」ボタンを押します。

プロトコルおよびポート

 

【操作】

  • 操作として「接続を許可する」を選択し、「次へ」ボタンを押します。

操作

 

【プロファイル】

  • 全てのプロファイルにチェックを入れ、「次へ」ボタンを押します。

プロファイル

 

【名前】

  • 適当な名前(例えば「MS SQL Server」)を入力し、「完了」ボタンを押します。

名前